10km以下の死亡事故が乗用車の6倍!本当に恐いトラックの事故原因ランキング
2017/02/28
10km以下の死亡事故が乗用車の6倍!
本当に恐いトラックの事故の現状と
事故原因のランキング!
近年は減ってきているが
事故が起こると残念ながら大きなニュースで
取り上げられるのがトラック事故です。
今回はその原因についてランキングと…
目次
トラックの交通事故と事故状況
全日本トラック協会が
「事業用貨物自動車についての事故の統計」
というレポートを定期的に発行しています。
どういったものかというと
前年度の全国の交通事故の統計データから
事業用貨物自動車 (軽自動車は除きます) を
対象とした交通事故の傾向を
分析したものをまとめています。
これの統計をもとに確認すると
いろいろなことがわかります。
トラック(事業用貨物自動車)の
事故原因ランキング
過去10年間 (平成17年~26年) の
データをもとに、
上位5項目を算出しています。
第1位:追突事故 ・・・ 約48.8%
停止もしくは前進している車両の
後部に衝突する事故です。
第2位:出会い頭の衝突 ・・・ 約12.6%
主に交差点などで、
異なった方向から侵入してきた車両が
交差する際に衝突した事故です。
こちらは自転車や対人も含みます。
第3位:人対車両 ・・・ 約6.8%
車両に乗っていない人、
歩行者などの人に接触した場合の事故
第4位:右折時衝突 ・・・ 約5.9%
右折時に衝突した事故
第5位:左折時衝突 ・・・ 約5.8%
左折時に衝突した事故
出会い頭や右折・左折などの
交差点に関する事故を合わせても
追突事故の約半数にしかなりません。
ちなみに交通事故全体で見た
追突事故の過去10年間の割合は
約38.1%となり、
事業用貨物自動車と比較すると
10.7%も追突事故件数の割合が多いです。
この結果を見ると
いかに追突事故が多いかが わりますね!
トラック(事業用貨物自動車)
の事故分類とその割合
さらに全体的なトラックの事故は
平成26年度のデータを見てみると
交通事故件数は【17,801件】発生しました。
その事故の種類を、
■車両相互事故
■単独事故
■人対事故
の3つに分類した場合、
事業用貨物自動車の事故原因の割合は、
■車両相互事故 ・・・ 16,460件(92.5%)
■単独事故 ・・・ 211件(1.2%)
■人体事故 ・・・ 1,129件(6.3%)
という結果になり、
車両相互事故がほとんどの状態です。
このデータは平成26年度のものですが、
過去10年を振り返ってみても
事故件数そのものはかなり減りますが、
これらの構成比はほとんど変わりません。
事業用貨物自動車ではなく
普通の乗用車の車両相互事故の割合は
過去10年間で約86%なので、
比べると6.5%も多い計算になります。
トラック (事業用貨物自動車)
が死亡事故を起こしたときの
速度状況
別の角度から調べてみると、
トラックの起こす事故は
時速10キロ以下で発生することが
最も多い状況でした。
また、交通事故全体とトラックの
時速10キロ以下で発生した死亡事故の
割合を比較すると
交通事故全体の時速10キロ以下の死亡率
・・・ 0.1%
トラック (事業用貨物自動車) の
時速10キロ以下の死亡率
・・・ 0.6%
と【6倍】の結果になります。
※画像はこちら
見た目通りといかなんというか…
あのゴツい車体に時速10キロでも
轢かれたら大変なことは想像できますね。
事故の原因って
本当にそれだけ?
トラックの事故のランキングですが、
「事故」という事実はありますが、
それよりもっと深堀ると
また別の原因はあるわけですね。
結論から言えば、
「ドライバーの身体の健康状態」にも関わります。
長距離~短距離までさまざまではありますが、
やはり「過労」や「寝不足」などによる
身体的な影響や、ぼぉーとするといった症状も
安全運転を脅かすことに関わる重要な部分です。
トラックのドライバーに限らず、
日常的に乗用車を運転する人たちにも
言えることではありますが、
意外と「疲れたら休む」ということが
できていないことがあります。
■休む時間なんてない!
■荷物を待っているお客様がいるから…
■休んでたら給料が減る
といった最もな意見は多い思います。
運送会社にとっても、
依頼主(荷主)にとっても、
安全に荷物を運べずに事故を起こされることが
一番のリスクなのです。
運送会社は、この 「たった一件の事故」で
依頼主(荷主)の信用を失い、
依頼されるはずの仕事の激減や、
損害賠償金の支払いなどで会社ごと潰れる、
なんてことは めずらしくない話です。
また、依頼主(荷主)に関しても、
運んでいたものが高額なものであれば、
それらをパーにしてしまう可能性もあり、
経営上、かなりのダメージになることもあります。
これらは時速10キロでは
あまり起こらない損害かもしれませんが、
最悪の事態に備えることは大事です!
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ドライバーの皆様は
「時速10キロだし」と甘く考えず
最新の注意を払って運転するように
こころがけてください!
以上、
参考になれば幸いです。