コンクリートポンプ車の特徴や必要な免許･資格は？画像も

コンクリートポンプ車の特徴

コンクリートを運ぶトラックは
コンクリートミキサー車も有名ですが、
このトラックも運ぶことができます。

これらの2台は連携して働くことが多く、
ミキサー車で運ばれた生コンクリートを
コンクリートポンプ車がポンプで圧送
（ポンプで圧力をかけて吸い上げる）して
ブーム（アームみたいなやつ）で
運ぶのが難しい場所に生コンクリートを
送り込むことができる便利なトラックです。
（画像はこちら）

建築・建設現場で使用される
建設機械（いわゆる建機）ですね！

コンクリートミキサー車1台に入る
生コンクリートの重さがだいたい9tぐらいで
それを手で運ぶというのは、
ものすごく大変な作業になります。

少量なら良いかもしれませんが、
建設現場の足場が安定しないところや
高いところに運ぶのは危険も伴います。

そこで大活躍するのが
この「コンクリートポンプ車」ってわけです！

コンクリートポンプ車の種類

コンクリートポンプ車は
大きく分けて2種類のタイプがあります。
単純にブームがあるかないかの違いです。
 

●ブーム車(ブームがある方)

ブーム車は配送管が付いた折りたたみ式の
ブームを荷台に搭載しているタイプの
コンクリートポンプ車です。
（画像はこちら。トップ画と同じ）

ブームの最大作業の高さは

2t・・・11m
3t・・・14～17m
8t・・・16～18m
22t・・・33m
25t・・・36m

程度だそうです。
4段の折りたたみ式ブームが主流で
このブームが誕生したからこそ、
高所等の難しい場所へのコンクリートの運搬が
比較的容易になりました！

ただ、高所に重いモノを運ぶのは
やはり危険と隣り合わせなので、
車体が倒れないよう安定性を保つため、
アウトリガー（タイヤとは別の横に出す脚）を
使用します。
これにより通常のトラックより
広い作業スペースが必要になります。

●配管車(ブームがない方)

配管車はブームがないタイプの
コンクリートポンプ車です。
ポンプから配管を直接 敷設して
生コンクリートをポンプで圧送する
タイプになります。
（画像はこちら）

アウトリガーもないので、
作業スペースも通常のトラックと変わらず、
高さ制限がある場所や、
超高層建築物や鉄塔基礎などで使用されます。
またブーム車より超高圧仕様の
配管車が使われることもあります。

コンクリートポンプ車に
必要な免許・資格

労働安全衛生法において厚生労働省が定めた
危険かつ有害な業務に労働者を就かせるときは
その業務に関する安全、
または衛生のための
特別な教育を行わなければならない
と定めています。
（労働安全衛生方第59条3項）

この危険且つ有害の業務のうち、
建設機械においては22種類の機械があり
その中にコンクリートポンプ車も含まれています。

これにより
「車両系建設機械～コンクリート打設用」の
特別教育を修了しなければなりません。
修了者には「特別教育修了証」が発行されます。
（学科7時間・実技5時間）

なお特別教育を修了せず、違反した場合は
6ヶ月以上の懲役、または50万円以下の罰金
となります。（労働安全基準法第119条 罰則）

また、特別教育の修了とは別に、
「特殊自動車免許」も必要になります。

大型特殊：
満18歳以上、聴力（日常会話レベル）
視力
(両眼0.7以上･片眼0.3以上･視野150°以上)

中型特殊：
満16歳以上、聴力（日常会話レベル）
視力
(両眼0.7以上･片眼0.3以上･視野150°以上)

また、「コンクリート圧送施工技能士」という
国家資格である技能検定制度の一種で、
“運転”ではなく“コンクリート圧送”に関する
学科、及び実技試験を合格し、
資格を取得しないとコンクリート圧送施工を
行うこと自体が禁じられています。

コンクリート圧送施工技能士は1級・2級があり、

→2級：実務経験2年以上
→1級：実務経験7年以上
（2級所持の場合は2級取得から2年以降）

で受講できます。

まとめると
●車両系建設機械～コンクリート打設用
●特殊自動車免許
●コンクリート圧送施工技能士
が必要です。

結構大変かもしれませんが
ここまで登りつめれば
比較的給料が良いみたいですね！