トラックの整備/3ヶ月点検の基準(項目)について
2016/06/02
トラックの整備
/ 3ヶ月点検の基準(項目)について
全てのトラックは
通常の乗用車よりとても大きく、重いため、
事故を起こしたら大変なことになります。
安全対策が必要不可欠なので点検が
必要になりますが、その項目は。。。
目次
トラックの点検について /
3ヶ月点検をしないと
トラックは車検後、
3ヶ月後、6ヶ月後、9ヶ月後と
年間3度の点検をしなければなりません。
正直、やっていなくても
あんまり問題にはなりませんが、
問題になったときの行政の処分は
トラックを仕事としている
運送・物流業界は非常に重いです。
しかもこの処分内容は車両台数により
科せられる処分となりますので
大手企業は特に気をつけているようです。
初回違反の場合は、
年間3度のうち 1度点検していない場合
→警告
年間3度のうち 2度点検していない場合
→車両停止5日間×車両台数
年間3度のうち
3度(全て)点検していない場合
→車両停止10日間×車両台数
という基準があります。
例えば10台の車両を持っていたとして、
点検を一度もしていないと
車両停止10日間×車両台数10台
=100日間の車両停止処分
となってしまうのです。
もちろん日常点検も重要ですが、
3ヶ月点検も特に重要となりますので
ぜひ実施していきましょう。
トラックの点検について /
3ヶ月定期点検項目
全日本トラック協会の資料を参考に
記載しております。
※専門用語が多くなります。
1.かじ取り装置
■ロッド及びアーム類
・ゆるみ、ガタ および損傷
■ナックル部
・連結部のガタ
■パワー・ステアリング装置
・ベルトのゆるみ、および損傷
・油漏れ、および油量
2.制動装置
■ブレーキペダル
・あそび、および踏み込み時の床とのすき間
・ブレーキの効き具合
■駐車ブレーキ(サイドブレーキ)
・引きしろ
・ブレーキの効き具合
■ホースおよびパイプ
・漏れ、損傷 および取付状態
■リザーバ・タンク
・液量
■ブレーキ・チャンバ
・ロッドのストローク
■ブレーキ・ドラム およびブレーキ・シュー
・ドラムとライニングのすき間
・シューの摺動(しゅうどう)部分の磨耗
・ライニングの磨耗
■ブレーキ・ディスク およびパッド
・ディスクとパッドのすき間
・パッドの磨耗
■センター・ブレーキ・ドラムおよびライニング
・ドラムの取付のゆるみ
・ドラムとライニングとのすき間
3.走行装置
■ホイール
・タイヤの状態
・フロント・ホイール・ベアリングのガタ
・ホイール・ナットのゆるみ
・ホイール・ボルトのゆるみ
4.緩衝装置
■リーフ・サスペンション
・スプリングの損傷
■エア・サスペンション
・エア漏れ
・ベローズの損傷
・取付部・連結部のゆるみ、ガタ および損傷
■ショック・アブソーバ
・油漏れ、および損傷
5.動力伝達装置
■クラッチ
・ペダルのあそび、切れたときの床板とのすき間
・作用
・液量
■トランスミッション およびトランスファ
・油漏れ、および油糧
■プロペラシャフト およびドライブシャフト
・連結部のゆるみ
■デファレンシャル
・油漏れ、および湯量
6.電機装置
■点火装置
・点火プラグの状態
・点火時期
■バッテリ
・ターミナル部の接続状態
■電気配線
・接続部のゆるみ、および損傷
7.原動機
■本体
・エアクリーナエレメントの状態
・低速、および加速の状態
・排気の状態
■潤滑装置
・油漏れ
■燃料装置
・燃料漏れ
■冷却装置
・ファン・ベルトのゆるみ、および損傷
8.その他
■エグゾースト・パイプ
・取付のゆるみ、および損傷
■マフラー
・取付のゆるみ、および損傷
■エア・コンプレッサ
・エア・タンクの凝水
■高圧ガスを燃料とする燃料装置等
・導管のガス漏れ、および損傷
・継手部のガス漏れ、および損傷
■車枠・車体
・非常口の扉機能
・ゆるみ、および損傷
■シャシ各部
・給油脂状態
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以上が点検内容です。
面倒かもしれませんが、
逆にこれらをしっかりしていれば、
トラックも長く乗ることができます。
ちゃんと記録をつけて
いつ陸運局などが監査にきても
ちゃんと安全に保っていますと
公言できるよう万全の状態を整わせて
仕事をできるようにしましょう。