【危険物取扱者】の資格/試験内容・難易度や合格率は?試験の申し込み手順も
2016/06/02
危険物取扱者について/
合格率や試験内容や難易度は?
タンクローリーの運転手になる際や
ガソリンスタンドで働く際に有利になる
危険物取扱者の資格。
その試験内容や合格基準は…
目次
危険物取扱者の資格とは…
危険物取扱者とは、
消防法に基づく危険物を取り扱ったり、
その取り扱いをする際の立会人となるために
必要な国家資格です。
この資格を所有する人たちを
危険物取扱者と呼ぶことが多いです。
トラックのタンクローリーの運転手や
石油プラント、化学工場や
ガソリンスタンドなど
必要になる場合があります。
また、そのような求人広告には
危険物取扱者が条件として
記載されていたりします。
険物にも種類がありますので
その内容によって
資格が何種類かに分類されます。
危険物の種類(分類)は…
まず、
取り扱う危険物は6つに分類されます。
第一類・・・酸化性固体
(過マンガン酸カリウム、塩素酸カリウム等)
第二類・・・可燃性固体
(硫黄、赤リン、マグネシウム等)
第三類・・・自然発火性物質 及び 禁水性物質
(ナトリウム、リチウム、黄リン等)
第四類・・・引火性液体
(がぞりん、灯油、軽油、エタノール等)
第五類・・・自己反応性物質
(ニトログリセリン、トリニトロトルエン等)
第六類・・・酸化性液体
(過酸化水素、硝酸等)
上記の6つの分類から
危険物取扱車の資格によって
取り扱える範囲がそれぞれ違います。
危険物取扱者の種類
危険物取扱者の資格は種類があり、
■乙種(おつしゅ)危険物取扱者
■甲種(こうしゅ)危険物取扱者
■丙種(へいしゅ)危険物取扱者
の3種類があります。
それぞれ取り扱える危険物の
範囲が違いは・・・
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▼乙種危険物取扱
全6種類の項目のうち、
試験に合格した分類の危険物のみ
取り扱うことができます。
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▼甲種危険物取扱者
全6種類の危険物を取り扱えます。
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▼丙種危険物責任者
上記の危険物 第四類の中の
特定の危険物が取り扱えます。
具体的には、
ガソリン、灯油、軽油、重油、潤滑油、
動植物油、第四石油類、
引火点130点以上の第三石油類
の取り扱いが可能です。
なお、立会人にはなれません。
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試験内容と合格条件
試験はマークシート方式となります。
3つの科目があり、合格条件は各科目で
正解が60%以上であることとされています。
つまり、
1つの科目が60%の正解に
達していない場合は不合格になりますので
結構シビアですね (^^;)
マークシート形式なので
問題がわからなくても回答欄は埋めましょう!
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▼乙種危険物取扱者
科目1-危険物に関する法令 ・・・ 15問
科目2-基礎的な物理学
および基礎的な化学 ・・・ 10問
科目3-危険物の性質ならびに
火災予防・消火方法 ・・・ 10問
試験時間:120分
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▼甲種危険物取扱者
科目1-危険物に関する法令 ・・・ 15問
科目2-物理学および化学 ・・・ 10問
科目3-危険物の性質ならびに
火災予防・消火方法 ・・・ 20問
試験時間:150分
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▼丙種危険物取扱者
科目1-危険物に関する法令 ・・・ 15問
科目2-燃焼および消火に関する
基礎知識 ・・・ 10問
科目3-危険物の性質ならびに
火災予防・消火方法 ・・・ 20問
試験時間:75分
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合格率から見た難易度
消防試験研究センターによると、
平成27年4月~平成28年3月のデータによると
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▼乙種危険物取扱者
第一類 ・・・ 66.6%
第二類 ・・・ 65.6%
第三類 ・・・ 67.6%
第四類 ・・・ 29.4%
第五類 ・・・ 67.9%
第六類 ・・・ 65.4%
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▼甲種危険物取扱者
・・・ 32.2%
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▼丙種危険物取扱者
・・・ 49.2%
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これらを見てわかるとおり、
乙種の第四類が合格率が低いですが
学習する内容に特に差はありません。
そもそも受験人数が
他の第一類~六類の試験より
15倍程度も多いですので
分母の関係上、合格率が下がっています。
これは乙種第4類が
ガソリンや灯油、軽油など、
生活する上で1番なじみのある
危険物だからです。
これを持っていれば他の種類を取得するより
転職の幅が広がりやすいという
メリットがあります。
なので他の種類よりも人気ですね。
甲種はやはり難しい
甲種のみ受験資格がある
乙種、丙種は
受験するための年齢制限等の
受験資格はありません。
しかし、甲種のみ
受験するための条件があり、
いづれかの規定を満たしてなければ
受験することができません。
内容は
■大学、短大、専門学校、
その他の専門養成所などで
化学に関する学科等を卒業した者
■大学、短大、専門学校、
その他の専門養成所などで
化学に関する授業科目を15単位以上
修得した者
■乙種危険物取扱者免状の公布後、
(免許のような証明書をもらったあと)
2年以上の実務経験を有する者
■修士、博士の学位を授与されたもので
化学の事項を専攻した者
(外国の同学位も含)
■以下の4種類以上の乙種危険物取扱者の
免状の公布を受けた者
—- 第一類または第六類
(酸化性固体または酸化性液体)
—- 第二類または第四類
(可燃性固体または引火性液体)
—- 第三類(自然発火性物質および禁水性物質)
—- 第五類(自己反応性物質)
以上が条件となります。
このような基準が設定される程ですので、
大学生が学ぶ化学の学力以上は
必要ということになります。
一日2時間の勉強を3ヶ月程度
ちゃんとやって取れるかどうかですね。
国家試験難易度の参考としては
宅地建物取引士や
キャリアコンサルティング技能士と
同じぐらいと考えられています。
試験期間
日程は都道府県によって異なりますが、
毎年2~6回程度の試験が行われています。
受講者が最も多い
乙種第四類の危険物取扱者試験は
東京都であれば、
ほぼ毎週のように試験が行われています。
試験の申し込み方法
試験の申し込みは
「書面申請」で申請する方法と
インターネットを使った「電子申請」での
申請方法があります。
電子申請については
消防試験研究センターのHPから
必要事項を記入すれば申請できます。
書面申請については
「願書」が必要となります。
願書は、
各都道府県の消防試験研究センターか
お近くの消防署で
手に入れることができます。
消防署なら どこでもありますし、
簡単に手に入ると思います。
また、受験する危険物取扱者の種類ごとに
必要な書類がありますので
そちらを揃えるのをお忘れないよう
ご注意ください。
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以上、ご参考になれば幸いです。